Jul 24 (News On Japan) - 日本の投資家が、オンラインプラットフォームを通してグローバル市場に参入する動きが強まっています。
そもそも、日本国内の金利は長年にわたり低水準が続いており、銀行に預けても資産が増えにくいという現実があります。そのため、多くの投資家が資産を海外に分散させ、リスクとリターンのバランスを取る「国際分散投資」に注目が集まっています。
今回はその参入方法について解説します。
主要なオンラインプラットフォームを活用する
日本の証券会社で海外株投資を行う
主要な国内ネット証券では、米国株を中心にASEAN諸国(中国、韓国、シンガポール)など、さまざまな国の株式を購入することができます。オンラインCFD取引をはじめ、投資家の目は世界を向いており、取引の舞台も「世界」というのが常識になりつつあります。面倒な為替や税金処理も自動で行ってくれるところがほとんどなので、使い勝手も良いです。
- メリット:日本語対応、サポートが充実、税務処理が簡単
- デメリット:取扱銘柄数がやや限定的、手数料がやや高め
投資家の目が海外に向いた要因の一つに、日本経済の動向が不安定だということが挙げられます。例えば、日銀が政策金利据え置きを発表したり、米国に対する関税の問題があったりと、国内投資に対する不安材料も増えていると言えます。
海外ブローカーを利用する
国内の証券会社にとどまらず、海外ベースの証券会社を利用すれば、世界中の金融商品にアクセスできます。ここでは英語での取引が基本となるため、ある程度の英語力が必要です。
- メリット:多様な国や資産にアクセスできる、手数料が比較的安い
- デメリット:英語対応のみ、税務申告は自己責任
グローバル市場での投資カテゴリーを理解する
日本の投資家はグローバル市場において、以下のカテゴリーのどれかに参入しています。近年では暗号資産、ETFなどが注目を浴びています。
株式・ETF
AppleやGoogleといったアメリカの有名企業の株だけでなく、成長が期待される新興国の企業にも投資することができます。また、ETF(上場投資信託)を使えば、少ない金額で複数の銘柄に分散投資できるので、投資初心者の方にも始めやすい選択肢です。
債券
アメリカ国債や新興国の国債など、海外の債券にもインターネットを通じて投資することができます。価格の変動が比較的少なく、安定した利回りを重視したい方にぴったりの投資先です。
FX(為替)
ドルやユーロといった主要通貨はもちろん、新興国の通貨や円との組み合わせ(クロス円)など、さまざまな通貨ペアで取引ができます。24時間いつでも取引できる点が大きな魅力ですが、レバレッジを使う際はリスク管理をしっかり行うことが大切です。
暗号資産
海外取引所を利用すれば、ビットコインやイーサリアムだけでなく、アルトコインやDeFiにも挑戦できます。
直近のニュースでは、自らの仮想通貨を発行している米国のトランプ大統領がビットコインを戦略的準備金として備える公約を掲げています。今後は米国が火付け役となり、暗号資産を中心とする投資がグローバル規模で広がっていく風潮が色濃く見え始めてきました。
為替と外貨口座の管理を行う
グローバル投資においては、日本円を他国の通貨に両替して取引を行います。
例えば、米国株を買う時は、まず円を米ドルに換える必要があります。その際に為替手数料がかかりますが、国内の証券会社の中には、事前に外貨両替を行うことができるところもあり、為替手数料を抑えることもできます。外貨口座、為替の管理では手数料のコスパが良いルートがあることを知っておきましょう。
言わずもがな、為替取引や外貨口座で安全な環境を維持するために、各証券会社ではトップレベルのセキュリティ網を張り巡らしています。そうとは言え、その一方で証券会社への不正アクセスも報告されており、利用者に対しては、さらなる注意喚起を行っているのが現状です。
税金関係と法律を理解する
日本に住んでいる場合、たとえ海外で得た利益であっても基本的に日本での申告対象となります。
海外のブローカーで行った取引では、自分で確定申告を行う必要があります。特に年間20万円を超える利益が出た場合は、忘れずに申告しましょう。
まとめ
今では、オンラインプラットフォームを使えば、日本にいながらでも気軽に海外のマーケットに投資できる時代になっています。インターネット環境とちょっとした知識があれば、自宅からでも世界中の金融商品にアクセスできて、地域に偏らない資産の分散もばっちりできます。
もちろん、いきなり大きな金額を動かす必要はありません。まずは無理のない範囲で始めて、少しずつ知識や経験を増やしながら、自分らしい資産づくりを目指していきましょう。