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ワクチン接種の遅れがもたらす世界的影響とは?

Dec 21 (newsonjapan.com) - 治験未完了のコロナワクチン接種が、ニューヨークシティの集中治療室で働く看護師に対して初めて行われてから、約一年が経つ。

初接種は歓声をもって迎えられ、米国とヨーロッパ全体においてワクチンの導入が本格的に開始された。ワクチンへのアクセスのしやすさや接種に対する奨励にも関わらず、現在期待されたほど接種は進んでいない。ワクチン接種格差の問題もある。英国民の85パーセント近くが接種完了している一方で、12億人いるアフリカ人のうちたった6パーセントがRNAワクチンの二回接種を完了しているという状況だ。

現在、世界はまた待機期間に突入

11月、南アフリカで新型コロナウイルスが確認され、第四波への警鐘を鳴らした。この大きく変異したウイルスを世界保健機構(WHO)は「オミクロン」と命名。南アフリカではこの変異株への感染が急速に拡大している。南アフリカの国立感染症研究所によると、ウイルスゲノムの74パーセントがこの新変異株に属するものであるということだ。南アフリカの研究所がゲノム解析に強く、これほどまで素早く新たな変異株を特定したことは世界にとって運が良かった。この変異株が10月上旬にはすでに形成されていたとみる研究者もいる。各国の尽力もむなしく、南アフリカ及びその他アフリカの7カ国が、経済協力開発機構(OECD)に属する国々から渡航禁止を受けた。こうした禁止令は過去に成功を示していないのが現状だ。渡航を禁止したところで、ウイルスは国から国へと広がる方法を見つけ出すだろう。渡航禁止令が実質もたらすのは、科学的な協力と知識の共有を制限することだけである。

オミクロン株はどのように広がるか

CNBCでのインタビューにおいてスコット・ゴットリーブ博士が語ったのは、南アフリカにおいてこの変異株の拡大が、ワクチン未接種の人々の間で起こっているということだ。博士は、ワクチンを受けていないと思われる若い人々の間でのオミクロン株の感染拡大を引き合いに出す。ワクチン摂取率が低い国での感染拡大の例をもとに、アメリカやヨーロッパで新変異株がどのように拡大するかを予測することは難しい。OECD各国の政府が直面している疑問はいくつもある。新変異株は現行のワクチンへの耐性があるのか。三回目接種(ブースター接種)をした人は、それをしていない人に比較して違いがあるのか、などだ。

渡航禁止令は必要か?

アメリカ当局者たちは、渡航禁止は一時的な策であると言っている。新変異株について研究し、現行のワクチンが有効かを見極めるのに必要な時間を稼ぐためのものである。また、アメリカで開発が進んでいる経口薬の使用を開始するのに、必要な時間を与えてくれるだろう。

なぜアフリカではワクチン接種率がそれほどまで低いのか?

ワクチンや経口薬が効果を発揮するためには、それらが世界中に行き届いている必要がある。残念なことに、ワクチン製造会社と低所得国の間の協力関係は強固ではなさそうだ。ファイザー社のCEOであるアルバート・ブーラ氏は、ワクチンに対する躊躇は、ヨーロッパ、日本、アメリカといった先進国に比べ、低所得国においてより顕著であると言う。CEOたちが富裕国へ焦点を当ててきたいう主張がある一方で、ファイザーやモデルナといった会社の株価推移は異なる様相を呈している。ファイザーのような複数の事業を手掛けている会社のシェアが横ばいに推移しているのに対し、コロナワクチンに対する需要を見越し、そこにフォーカスしてきたモデルナ社は株価を大きく上昇させている。

要点

結果として新たな変異株の出現となったわけだが、これは驚くべきことではないだろう。世界規模でのワクチン接種が完了するまで、コロナウイルスは感染場所を見つけ、変異を続けるだろう。ワクチン接種を「完了」した成人人口がたった6パーセントであるアフリカは、新変異株の温床となりつつある。ワクチン が人々から広く受け入れられ、世界中のあらゆる国に行き渡るまで、コロナウイルスは変異を続けるはずだ。ワクチン受容には教育が欠かせない。事実を知ってもらう必要があるとともに、多くの場合、時間もかかる。人々の教育がワクチン受容に向けて大きな役割を果たすだろう。そして、ウイルスに対する世界的な耐性を獲得する最後の段階として、低コストのRNAワクチンが十分に行き渡る必要がある。

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